2012年4月17日

ピント位置を後で変えられるカメラ、LYTRO

マイクロレンズアレイカメラ(撮影後にピント位置を変えられるカメラ)のLYTROを一通り触ってみました。5年位前のSIGGRAPHのComputational Photographyネタがやっとリアルに落ちてきたって感じですね。カメラメーカーへの技術ライセンス提供云々でなく、一般コンシューマー向けのプロダクトとして自力でここまで完成させて勝負かけているのがすばらしいです。カメラ史のマイルストーン的には非常にシンボリックなデザインで良いのですが、モノとしてひきつける魅力がもうちょいですかね?あまりにプロダクトデザイン的な見せ場の無い、四角いハコです。



何はともあれ、まずは作例をどうぞ。クリックした位置にピントが合います。



以下、その他の作例等に続きます。


で、何故、このカメラはリフォーカス出来るのか?原理的な話は私はいまだにちゃんと理解出来ていませんが、ざっくり構造を書きますと、メインレンズとは別にCCD直前をトンボの複眼の様なレンズ(マイクロレンズアレイ)が覆っていて、1つのCCDをその複眼の小さい目(レンズ)1つ1つで仕切り(が故に、1つの画の画素数が少なくなる)、同じ風景で微妙にレンズ位置の異なる画像一度に記録し、それぞれの複眼の目で得た画像情報を元に、クリックした位置にピントの合った画像をデジタルに生成する(クリック位置以外にボケを付加すると言った方が正しいかも)というカメラです。下の画像は東大苗村研究室のオープンハウスでの、ほぼ同じ目的の巨大なシステムの画像ですが、この沢山のCCDカメラを1つの複眼の様なレンズに置き換え、ぎゅーっと縮小してカメラに納めた、という感じです。


カメラ背面です。この液晶面のタッチでもリフォーカス出来るのですが、あまりにしょぼい液晶なので、分かりにくいです。


カメラの底面には電源ボタンとUSB端子の口(カメラ側の端子は専用の形をしています)、Apple製品の様にDesigned in Californiaと印刷されていますw


iPhoneやマウスとの大きさの比較。もう一回り小さいとぐっとかわいくなると思うのですが。


で、LYTROをMACにつなげるとインストーラーが立ち上がり、ビューワーアプリのインストールが出来る様になってます。

ビューワーアプリ自体はこんなです(ちょっとモザイクかけてます)。現状Mac対応のみです。このビューワー経由でLYTROのサイトにアップロードし、共有出来る様になってます。


ドックアイコンは穴が空いてましたw 四角に丸い穴の方がLYTROっぽい気がするのですが。。。と思ったら、LYTROのロゴのOがこの形だったんですね。



で、撮影状態その1。構え方はこんなです。四角い望遠鏡を覗く様な、上下をつまんで操作って感じですね。



撮影状態その2。実際はこういったマクロモードの撮影の方がリフォーカス効果が得やすい様でした。



以下、撮影したデータです。画像クリックしたところにピントが合います。(こちらのLYTROのサイトでもオフィシャルな作例が見れます。)まずは上の状態で撮影した時のデータです。(人が同様に並んで撮ってもここまでボケの効果は得られませんでした。)


次、スケルトンiPhone。下に敷いてるのはGENGA展のチラシです。


Beowatch。カッコイイ


大分散ってきてしまった桜。


風景の場合、至近に何か入れるのがポイントですね。遠景はほとんど変わりません。



廊下にあった消化器。



Beowatchその2。


そもそもの光学性能の被写界深度内でのリフォーカスということや、解像度的にもまだツライところはありますが、それでこのカメラを否定してはいけません。そのあたりは時間が解決してくれるでしょう。リフォーカスカメラのQV-10、と暖かい目で見てあげて今後の展開に期待しましょう。単にピント位置を変えるだけに終わらない、このカメラならではの新しい楽しみ方や、今時はInstagramやCinemagramみたいな共有の「場」の提供具合等がキモになるでしょうね。